DEATH.

「DEATH.」は、あらゆる職業や立場の人との対話を通して「死」を探求するプロジェクトです。

「人間らしい生」とは何か。原始地球を起点に見通す自殺、AI、クローン

季節は秋から冬に変わろうとするところ。『DEATH.』取材チームは東京大学・本郷キャンパスへとやってきた。黄金色の銀杏の落ち葉が一面を埋め尽くしている。その上を歩く学生の白衣が眩しい。 より良く生きるヒントを求めて、さまざまな人と死にまつわる対話…

遺された者にとっての「死」。終わりのない“悲しみ”は絶望か、希望か

死は誰にも等しく訪れるもの。過度に恐れたり遠ざけたりしても意味がない。むしろ死を受け入れることから、生は始まる——。過去9回の対話を通じて、死についてぼくらが学んだことだ。だが、ここまで振り返ってみて大事な視点を忘れていたことに気がついた。そ…

無数のGAME OVERを乗り越えて。気鋭のゲーム研究者が「死」について考えたこと

次の企画を立案すべく「死×●●」でインターネットを探索中、とあるファイルにたどり着いた。ゲーム研究者の井上明人さんが、90年代の家庭用ゲームを中心に「死」の表現の変遷をまとめたものだという。例えば、超有名タイトル『ファイナルファンタジー』シリー…

死にゆく言語をひたすら「記録」。手柄を急がず、可能性は未来につなぐ

吉岡乾さんは、大阪・国立民族学博物館所属のフィールド言語学者。パキスタン北部の山岳地帯で現地調査を繰り返し、消滅危機にある言語の“標本”を続けている。フィールド言語学、パキスタンの山奥、言語の消滅--。約5000キロも離れた日本で、世界で13番目…

心肺停止、恩人の死、重なる逮捕。生まれ変わったギャングスタはいま、何を歌うか

ギャングスタラップと呼ばれる音楽ジャンルがある。主に暴力的な日常をテーマにしたラップ・ミュージック。1980年代後半のアメリカ・ハーレムの黒人街が発祥と言われる。ギャングスタラッパーの日常は危険と隣り合わせだ。ホンモノであればあるほど、死と犯…

太平記から平家物語、そして古事記へ。古典を遡った先に「死」は存在しなかった

DEATH. 6本目の取材テーマは「古典の中の死」。きっかけは、能楽師・安田登さんによる一連のツイートを目にしたことだった。 『太平記』を読むと、死に対する捉え方が『平家物語』とはずいぶん違うと感じる。しかし、『太平記』しろ『平家』にしろ、死が身近…

控えめに言って不老不死。「超越」としての植物が、ぼくらの世界を有意味にする

東京・三田にある観葉植物専門店「REN」。明るくモダンだが、それ以上の趣を感じさせる店構えが目を引く。それもそのはず、母体は創業100年を超える老舗いけばな花材店・東京生花。その四代目・川原伸晃さんが2005年に立ち上げた新ブランドがRENだ。観葉植物…

児童向けギャグ漫画の金字塔『でんぢゃらすじーさん』ではなぜ人が死にまくるのか

『でんぢゃらすじーさん』は、小学生向け漫画雑誌『月刊コロコロコミック』などで20年以上にわたって連載が続く、超人気ギャグ漫画シリーズだ。一話完結で、主人公である「じーさん」が毎回、世の中のさまざまな危険から身を守る方法を「孫」に伝授する……の…

人生は生まれたときからデスロード。「楽しんで死ぬ」ための古くて新しい健康論

全長約1.3キロ。関東有数の長さで知られる戸越銀座商店街には、きょうも老若男女さまざまな人が行き交う。人気鍼灸師・若林理砂さんが代表を務めるアシル治療室は、そのちょうど真ん中あたりにある。約束の時間よりやや早く着いたため、道の反対側で待たせて…

「生きて帰るまでがデスマッチ」47歳カリスマレスラーが今日もリングで血を流す理由

プロレスに「デスマッチ」というジャンルがある。凶器あり、反則裁定なしの究極ルール。蛍光灯で殴り合い、有刺鉄線ボードの上にダイブ。相手の脳天に躊躇なく竹串の束を突き刺す。傷だらけの体がぶつかり合うたび、ガラスの破片混じりの血飛沫がリングサイ…

ゾンビになるな、応答セヨ。「with DEATHの時代」に求められる念仏的人生観

新型コロナウイルス感染症の世界的な蔓延により、「死」が僕らにとってかつてないほど身近なものになった。それは個人だけでなく、法人も同じだ。名の知れた企業の倒産や、大好きな個人商店の廃業の知らせを耳にする機会も増えた。「勤め先が潰れたら?」「…

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